自分が描いたもの

原稿中は自分の描いたものと恋愛中で、脱稿〜即売会会場くらいまではハネムーンと言う感じがしてます。

描いた直後・本になった直後は作品と自分の同一化みたいなのが強くて、とにかく作品が可愛いし、今までで一番よく描けた!と毎回思う。

でも「自分の作品かわいい」と「次はもっといいものが描きたい」は一緒に成立しないのかなと気付いて。

例えるなら結婚してるのにイケメンモデルお持ち帰りは同時進行できないみたいな。
あっ誰にも頼まれてないのに矢口の話してすいません。
あの子も昔は可愛かったんですよ、純粋で。そんな頃もあったんです。
矢口の話はどうでもいいですね。
さーせん。


まぁそんなわけで最近は人にバンバン見てもらおうと思って。
ここ最近コミティアに出展してない漫画描きの友達に見てもらって、「これ新刊です。ところでちょっとパラ見して赤ペンしてよ」と押し売りのような事をしてます。
基本何年も何年も同人誌描いてる人達なので、漫画描くの好きでたまらなく持論ある人多いので割とノってくれてありがたい。
最初は皆「オリジナルかー、すごいなー、赤ペンなんてできないよ」と言ってくれるのですが、食い下がって「例えばこのページもっと良くなりませんか!!」と紙と鉛筆渡すと、ヒュッと作画モードに入ってくれるんですね。
うへへ。ありがたい。
特に自分より明らかに技量が上の人から意見聞くのは楽しいです。

しかしせっかく講義してもらって「楽しかったー」だけじゃあかんので活かしていかねばな、というのが直近の課題。
次の作品見てもらったときに「お前、前と進歩ねーじゃねーか!」と思われたら赤ペンもしてもらえなくなるでしょうし、私も逆の立場ならそんな奴にアドバイスしたくないし。


それでね、アドバイスしてもらうと「あっ本当だ!」って描いてる時も本になったときも見えなかった物が見えるんですよね。
うちの子可愛いフィルターが無くなる。
ほんとだ。画面うるさい。バストアップばっか。台詞の流れ追いにくい。
ほんとだほんとだ。
出来てないの基本ばっかじゃん。
あれっ、私の描いた漫画ちょっと読みづらい…と。

そうやって、自分の描いたものと距離を取るの大事なんだってやっと気付いたんですよ。
この歳になって!おそい!ね!

長々話してオチは無いんですけど。
頑張りますという話です。
バイバイ!